ℕ𝕠.13ー誰かしら?ー
「うふふ、今日もパンが出来上がったわ。早速売りましょう!」
ーしばらくしてー
「って言っても誰も買いに来てくれないんだけどね。」
いつものように焼けて美味しそうなパンが
いつまでも姿が変わらないまま放置されている
無理もない。
ここは山の上にある
誰も来ないような場所。
毎日毎日、パンを焼いては無駄になる。
自分ではなかなかのクオリティだと思うんだけどなぁ。
食べてもらえたらなぁ。
久しぶりに下の街に行って
食べ物を譲ってくれる
優しい人を探しに行くかぁ。
ー夜になってー
「あれ、、」
帰ってきたら
放置されていたパンが全て無くなっていた。
「鳥にでも食べられたのかしら。」
「えっ、!」
そこには、
全てのパンを合わせた金額を
遥かに上回るお金があった。
「誰、かしら、?、こんな、心の綺麗な人がいるなんて…っ」
そこからは
普通の生活ができるようになり、
街にお店を建てることができた。
そして、
その街で有名なパン屋になっていった…
3/3/2025, 6:11:00 AM