『未知の交差点』
嘘つきな五月雨を追いかけ、傘もささずにただひたすらに彼の影を探していた。
雨が頬を打ち付け、優しく微笑むあなたは見知らぬ人に傘を差し、私の涙は拭わずただ素通りするだけだ。
未知に隠れた言葉遊びをするだけで彼は私の本心を読み解こうともせず、朗読するかのように私を見つめる。
そんなあなたが嫌いで、あなたの元を離れようとするとあなたは私の腕を掴む。
その目はまるで嘘など知らないかのようにただ純粋で、雨に打たれた小さな子どもみたいで、私はあなたを抱きしめる。
赤と黄の点滅信号を繰り返すこの交差点に終着点はあるのでしょうか。
もし、誰かが背中を押してくれれば、そこが終着点になるのでしょう。
10/11/2025, 3:06:10 PM