無月

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【太陽】

朝8時の公園に向かう。手に持っているのは、さっきコンビニで買ったソーダ味のアイス。
休みの日の早起きは、なんだか特別なかんじがする。今日は特に予定もなくて、ただ気の向くままにブラブラと歩いていた。
公園には、意外にも誰もいなかった。朝が早いからか、夏の暑さが強まってきたからか。夏休み中なのに1人で歩き回っている私の方がおかしいのかもしれない。
藤棚のベンチに座る。ズボン越しにも、太陽のぬるさが伝わった。

少しの深呼吸、それと背伸び。アイスの袋を開ければ、アイスは既にちょっとだけ溶けていた。
慌ててそれを口に含む。身体が内側から冷えていく感覚がした。冷たい。けど、温かい。
太陽の光が、ジリジリと肌を焼く。あと5分もすれば、私の肌は真っ黒に焼き焦げているかもしれない。それもいいかもなと1人で笑う。

夏を、太陽を、私の身体いっぱいで味わう感覚。帰りは裸足で帰ろうか、さすがにお母さんに怒られちゃうかな。




「あ」















アイスの棒は、当たりだった。

8/6/2023, 2:35:04 PM