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彼を初めて見た時すぐ憧れた。

胸元の勲章が太陽の光に照らされ、

輝きを放っていた。

その輝きは、まるで宝石のように美しく、

眩いばかりであった。

その男は国の為に尽くす人だった。

軍には入っていなかった。

みんなは言う

ひとりが好きなんだ

1人でいいなんて頼もしいな

かっこいい!

やっぱり強いと他の人がいたら動きにくいんだ。

あの人が居るから私たちは安心ね。

でもホントの彼は仲間が欲しかった。

友達が欲しかった。

一緒にいてくれる。

共に戦える仲間が欲しかった。

でも戦いに大切な人を連れて行きたくない

失いたくないから一人でいた

そんな男に話しかけた男がいた。

「僕にも行かせてください」

後ろを振り返ると頭二つ分下に

顔を上にあげて見つめる小柄の男がいた。

服はボロボロで顔も汚れている。

軍の服を着ているのに

こんなにボロボロなことに驚いた。

そんな表情に気づいた小柄の男は言った。

「一生懸命頑張って軍に入ったけど

いちばん弱くて強くなれなくて

みんなに殴られて

それでもあなたに憧れたから

あなたの相棒になるのが夢なんだ!」

「僕に夢を叶えるチャンスをください」

強い想いを持った小柄の男が

ひどく眩しく見えた。

「絶対に僕は死なない。着いて行っていいですか。」

大柄の男は心に火が灯ったように熱くなった。

「好きにしろ」

そう言って2人は歩き出した。

未知の物語が始まろうとしているという

不安と同時に期待が心に漂う。

これから進む先には、

まだ知らない出来事や人々が

待ち受けていることだろう。

それらに対して、

心の奥底には緊張や恐怖も存在している。

しかし、同時にその先には、新たな発見や成長、

そして幸福が待ち受けている可能性もある。

これまでにない冒険を求めて、男達は足を進める。





─────『心の灯火』

9/3/2023, 12:43:19 AM