王様はわかっていた。
賢い者にしか見えない服なんてない。
あるわけがない!
まず、この洋服作ったって嘘つき達
処刑リスト入り!
「まぁ、素敵な服ですわ!」
「王様、早くお召かえくださいな」
コイツら…処刑!
どいつもこいつも
賢いフリしやがって
しかし、ホントに着たふりすんの?
これ…パンイチよ…
本物の家臣を探すためにはいたしかたあるまい。
「王様バンザーイ!」
「素晴らしい服だ」
「キラキラ輝いてるぞ」
「とてもシックで素敵」
「いゃあゴージャスだなぁ」etc……
なんとまぁ!
民衆までも賢いふりをしよる
えぇい!
みんな処刑!
「王様…裸んぼ?」
ピンボーン♪真の賢者見っけ!
ってえぇっ?
「なんて事をいうんだ!愚か者め」
「この愚か者を捕らえろ!」
あわわ…なんという事だ…
……こうして王様は
いつまでもパンイチで過ごす羽目になりましたとさ
めでたしめでたし
ちょっとナナメなアンデルセン童話
教訓…どんなに正しい事でも
1対10なら負けてしまうという理不尽。
多数派が正義となる不思議
正義とは不透明なモノですね…
【透明】
5/21/2024, 7:59:14 PM