人混みを離れて、二人きり。遠くの喧騒が今は心地良い。少し前を歩く貴方の背中を、ぼんやりと見つめる。来年は一緒にこの道を歩けないかもしれない。ふと、そんな予感がして貴方の手を掴んだ。握り返してくれる力は、いつもより少しだけ強く。汗ぐんだ、繋いだ手の感触さえも愛おしくて。あと少しで今日はサヨナラ。でもまた会いたいから、サヨナラは言わないけれど。じゃあまたね、って言葉にしたらもう……………ねえ、また会えるよね?『お祭り』
7/28/2024, 11:55:05 PM