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『水たまりに映る空』



 駅前のコンクリートの前庭が
 雨上がり、でっかい水たまりになって
 そして鮮やかに大空を映してた

 僕はこの自然が描いた一瞬が
 本物より、美しいと感動してた
 それは儚さと切なさと共鳴してた

 人生が幻のように過ぎてゆく
 淋しくて、旅立つ人たちを止めたくて
 しかし見送るしか出来ず泣いていた

 駅前のだだっ広い水たまりに映る空
 人々が、容赦なく踏みつけて歩いてく
 それが私の過去と重なってゆく

 さぁ歩こう⋯この一歩が翼のように
 雨上がり、私は大空を飛ぶ鳥になる
 きっと見送った人の分まで、飛んでみせる


 
 

6/5/2025, 10:57:49 AM