shimotuki megumi

Open App

ストレスと夏と半袖と

5月の終わり、もはや夏。
衣替えの季節になった。
ゴールデンウィークの晴天と雨で
庭の草木は鬱陶しいほど覆い茂り
梅の木は青い実がなりている。

あっという間に春が終わってしまって、少し寂しい気持ちになる。
梅雨がやってくると湿気の混じった空気がなんだか気持ちが悪かった。
たった一月の間にこんなに気持ちが泳がされるのだ。
5月病にもなるし、疲れもする。
ぶっ飛んだ自律神経を調整するにも時間とコツがいるとさえ思う。
そんな日常にすら、小さなストレスを感じるのは人間も動物も同じだろう。

「ストレスを感じた事がない」
そういう人間がいる(いた)。

その人は生きていて今までにストレスを感じた事がないという。
私は信じられない。
例えば…満員電車で背中をぎゅうぎゅう押され、隣の人の体臭がきつかったりしたら?
自分のせいじゃないのに濡れ衣きせられたら?
挨拶されて無視されたら?
これは大抵の方がストレスだと思うのだが。

この人はそうではないのだという。
おそらくは虚勢だとは思うが、日常生活の不可抗力みたいなストレスさえ感じないのが本当だとしたら。

幸せな人だな。と思う反面。
可哀想な人だな。と思った。そして納得した。

この人の言葉選びのずさんさはここから来ているのだと。他人へこの言葉を言ったら嫌な思いをする。
きつい言い方。嫌みともとれる小馬鹿にしたような言い方。
そういう言葉選びがわからず、平気で通り魔のように傷をつけていく。
鈍感過ぎるとも違う、最初からわからないのだ。
場面での空気がわからない。
その人にとっての正解は一択。自分のみなのだから。
そんな大人がいるんだ、小さな子供だって場の空気を読むこの時代に。
どおりで狂っていってしまうはずだ。
季節も世界も。病気にかかっているようだな。と

今日は暑かったから半袖をだした。
外に出たら少し肌寒い。

その人からしたら、その変化すらもわからないのだろう。
私は今日も一つその人からストレスをもらったというのに。





5/29/2024, 8:33:25 AM