ぬえ

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小学生のあの頃と比べたら私は大分変わってしまった。
そんな自分であっても、あの子は昔と変わらず俺と接してくれるのだろうか。
そうやって、自分で勝手に想像しては勝手に苦しむ。
人は変わるものだ。だが、その変化を受け容れられなかったらどうすればよいのだろう?
もとにはもどれない。
そんなことを考えていた、自分に劣等感を抱いていたその時に彼女と再会してしまったんだ。
……一年ぶりに会う彼女は記憶の中にいる彼女より一段と美しく見えた。
身長は低いままだったが、彼女はただそこにいるだけで凄まじい存在感を放っていた。
私はただ呆然と立ち尽くすことしかできなかった。常日頃から彼女のことを思い、もし再会したときにどんなことを言おうかと考えていたはずなのに、いざ会った時には何も言えなかった。
どんな会話をしたかも覚えていない。
ただ、私は見惚れていた。

6/26/2024, 10:14:38 AM