夏畑

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『図書室』
この学校の図書室は、もうすぐで取り壊される
何故なら、新館に図書室を設置するからだ
残しておいてもいいんじゃないかなと思ったが、現実は、残酷なものだ
この図書室に浸したさまざまな記憶や感情は、来年には、数年後には、全て消えるのだ。
私は、図書室の窓際で本を読むのが好きだった
それももう叶わないのだ
斜陽に照り出された本の輝く瞬間、新しい物語を探している瞬間、季節ごとに入れ替わる本棚を見に行く瞬間 それらは、全て感じていたのに、私は、ただ壊れる日を待つばかりだった

1週間後
図書室は、予定通り壊された
今は、本が一つもなく、もぬけの殻になっている
図書室に置いていった感情は、全て残骸になった
哀愁漂う空間で私は、さよならを告げた.....

11/5/2024, 4:33:44 AM