思い出の側面は
今日の積み重ねでしかない
見たことのない明日や未来なんかより
よっぽどお馴染みの
いつからか分からないくらい昔から
一緒に歩いてきた「今日」という日の積み重ね
喜んでいたのは本当か
苦しんでいたのは本当か
迷っていたのは本当か
付き合っていたのは
夜にすれ違ったのは
一緒に暮らしていたのは
本当は好きじゃなかったのは
嫌いと言い切ってしまったのは
夜の波の音を二人で聴いていたのは
桜並木道を手をつないで歩いていたのは
朝日刺す眼の痛みに耐えて家路につくのは
卒業したのは
涙を流していたことは
ホントウだったのか
今日を積み重ねた。
「好きだ」と言った。
確かに、そう言った。
【好きじゃないのに】
3/25/2023, 1:43:48 PM