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スマホでお気に入りのサイトを見ても落ち着かなくて、小さくため息をつく。ちらりと見た黒板には、『令和○年度✕✕大学一般入試』と書かれた紙が貼られていた。
この嫌な緊張感を味わうのは二度目。前回は頑張れるところまで頑張ったが、だめだった。
ふと、一件のLINEがきていることに気づく。
《結紬。遂に本番だね。結紬は本当にすごいです。うちらは推薦で早めに終わらせたけど、うちらのいつめんグループの中で、結紬だけ最後まで努力してたよね。春休みみんなで卒業旅行に行った時、結紬だけちょっと苦しそうだったよね。ごめん。でもね結紬、あなたは私らの誇りだよ。誰よりもかっこいい人だよ。その結紬らしい真っ直ぐな気持ちを思いっきりぶつけてこい!
大丈夫。うちらはずっと結紬と繋がってるよ。大丈夫。》
時々送られてくる大学生活の報告に、嫉妬がなかったわけではない。心がちりちりしていたのを必死に隠していたけど、ばれていたのか。
深呼吸をして、一緒に送られてきたみんなで写っている写真を見た後、スマホの電源を落とした。

7/11/2023, 12:55:57 PM