お前のために眠りました

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あのお方の胸ポケットから滑り落ちたボールペンを、「いらないから、あげる」と気まぐれにくれたボールペンを、あのお方にとっては処理する手間がはぶけた…というくらいの感覚だろうただのボールペンを…
おれ今日もそっと握りしめて生きている…

聖書のように、こころの隙間に軛のように刺しこんで
あのお方のたおやかな笑みを思い出す

誰にも渡すものか
これは、おれだけの、あのお方からこぼれ落ちた欠片であるからだ
おれだけの…宝物…だからだ…

お題「宝物」 おまねむ

11/20/2024, 10:10:25 AM