郡司

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今年は例年に輪をかけて、住処の周りが賑やかだ。
やたらに鳥が多い。スズメ・カケス・エナガ・ムクドリ・モズ・ヤマバト・フクロウ。そしてカラスもやたら多い。少し離れた場所にあった養豚業者が廃業したので、手近なこちらに移動して来たのだろう。タカやトンビは居なくなった。さすがにキジは山から出て来ない。

キツネも近くに住んでいるようだ。タヌキは見かけないがヒグマがすぐ近くの河川敷を移動に使う可能性が高い。そういえば数年前、川向こうの学校グラウンドにはシカが数日間滞在していた。昨年は直近の国道わきに座り込むシカと無線で話す警察官。シカが車に引っ掛けられたようだ。

これは「市」というところの、そこそこ人の暮らす住宅街エリアでの状況だ。私の住処から3キロ程度の距離の山に熊が暮らしているのは昔からだけど、これほど山の生きものが住宅街エリアに出てくることは、これまで無かった。

先日、フクロウに喰われたらしいトンビの、頭から片方の翼の骨が、小学生たちの通学路に植わっている松の木の上から落ちてきた。なんだなんだと集まる小学生たち。大きな道路で交通量も多い。そんな場所の松の木の梢が、近くに住み始めたフクロウの食事場所だったようだ。カラスが運ぶには大き過ぎる。

さて、そんなこんなの状況に、人間達はどう反応しているかというと、街の周辺の山々に、ヒグマの頭数が増えたのではないかと噂している。「生態系」は、集団引っ越しで「移動」する。食物連鎖があるからだ。

もともと熊撃ちのおじいちゃん達が多かったから、近所にはガン・ショップもある。銃弾は消耗品なのだ。ある意味で、たまに出現する「人間の犯罪者」よりも、ヒグマの方がよほど恐い。

ヒグマをはじめ、他の動物達を遠ざける方法は無いでもない。でも、現代の人達には無理だろう。人間達は、「生きものとしての縄張り主張」を暮らしのシステムから外して久しい(つまりアレですよ、アレ)。山の動物達から、「生きもののなかま」としては、なかなか認識してもらいにくくなっていそうだ。

今年もまた、近くの川沿いをヒグマが通るかもしれない。やだなぁ…

6/12/2024, 6:22:38 AM