『あなたとわたし』
性別は決めてないので好きに解釈してください!
あなたが好きなの。どうしても、あなたじゃないとだめなの。ごめんね、好きになって。
震えた声で言葉を紡ぐ私の肩に、あなたがそっと触れる。
やけに熱く感じるのは、あなたが温かいのか、わたしが冷たいのか。
いつも春みたいだな、なんて思っていた声が少しの緊張を孕んで降ってきた。
「わたしも、君が好きだよ」
世界の音が止まった。心臓が、どくりと音を鳴らして生を知らせる。
「……え」
「わたしも一緒。君じゃないとだめみたい」
信じられないけど、信じるしかなかった。これが夢だったらどうしよう、なんて思えないほどにあなたの瞳には本気が宿っている。
好きだな、なんて今まで幾度となく思ったことをあらためて実感した。
わたしとあなたの心が、初めて温度を持って触れあう。
あなたとわたしの願いがひとつに重なったから、ずっと触れたいと願っていたその心に足跡をつけた。
11/7/2024, 10:08:40 AM