粉末

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最近の昼夜の寒暖差はなんなんだ。
ちょっとコンビニに、なんて気軽に行けやしない。
まあ行くけど。仕事の日だって彼女とデートしたいじゃないか。新作のコンビニスイーツを食べてご満悦のほにゃっとした顔が見たいんだ。
いやそれにしても寒い。
「毛布が手放せない。」
「うん。寒い。」
「ぎゅーしていい?」
「…うん。あったかい。」
そんなふうに寒い寒い夜をふたりで乗り越える。

そしていつのまにか夜が明けた。
太陽がみんなを明るく照らして今日を教えてくれる。
あんなに寒かった夜が嘘のようだ。
さすがに暑かったのかふたりの体は少し離れていた。
太陽と君の温もりをもう少し感じたくて寝る前と同じように彼女を抱きしめる。おはようにはまだ早い。
「…暑い。」
「毛布を剥いだよ。まだ暑いなら裸に…いてっ。」
「ばか。」

少しずつ暖かい夜が増えてきた。
また暑い日々がやって来る。
朝日の温もりに感謝出来るのもあと少しだろう。


朝日の温もり

6/10/2024, 3:55:34 AM