ハクメイ

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「1000年先も、一緒に遊ぼうね!」
ピンクのランドセルを背負った君が、そう言った。
桃色の目で、眼差しを向けた。
僕は、うん。と返して、ゆびきりげんまんをした。

1年後
君は進級して、中学校に通い始めた。
会うことはぐっと少なくなったけど
それでも僕達は、休日に遊びに出かけた。

10年後
僕達は大人になった 付き合った
君は大学に入学して 僕は働いた
会う時間は増えた 同じ家だったから
これからどうしようかと、たくさん未来を話し合った。

100年後
君は死んだ 僕も死んだ
だけど僕は、思者(死者)として蘇ってしまった。
君の体を取り込んで、『約束』の想いだけが、心臓として体を動かし続けた。

1000年後
世界はあっという間に変わった
他人と話すことも無くなった。一人旅を続けていた
自分自身の体を抱きしめる 君を、抱きしめる。
誰も覚えていない歌を歌った 授業で歌ったあの曲を
遊ぶように、体を動かしたくなるように、元気に。

これで、約束を叶えられたのだろうか。
誰も答えてくれやしない 求めても、いない。
ただ、僕が。
君を1000年覚えている者として、死にたかっただけだ。

お題『1000年先も』

2/3/2026, 10:30:16 AM