ヒラガ

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安心と不安_27

私の居場所はいつも お風呂場だった。

泣いて辛さを分け合えるのも
笑って幸せを噛み締めるのも
そこでしかできなかった。

逆に考えるとしたら
そこなら
私の全てを受け入れてくれる場所である
というのが最適解だろう。

鏡を見ては
「大丈夫 だいじょぶ。貴方なら出来るわ。」
と言って 安心感を得る。


今日も鏡を見ては
「大丈夫 だいじょぶ。貴方なら出来るわ。」
と言って 安心感を得ようとした。

だが もう既に限界を迎えていたみたいだ。

顔にシャワーを当て続けても
目頭が熱くなったのは治らない。

湯船に浸かっても
一人であることを思い出させるだけだった。

そして 私は気づいた。
何が一番怖いのか 何が一番不安になるのか。
それは 孤独 だったのだと。

1/25/2024, 11:13:29 AM