ひのえ

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張り詰めたような透明な冬の空気に
紅茶の香りがそっと入り混じってゆく
まだ布団の温もりを体の芯に抱えたままで
貴方のお勧めしてくれたコーヒーを
まだ戸棚の奥に隠している

貴方のことを思い出す朝が幾日来たとしても
私はきっと紅茶を淹れ続ける
たっぷりのミルクでぼかす様に
愛しているの言葉をそっとしまい込んで

根雪の下で花が春を待つ様な気持ちで
私は黙ったまま 貴方のために祈っている








お題:隠された手紙

2/2/2025, 11:47:27 AM