小音葉

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真夜中、よく滑るペン先
苦味を誤魔化してなぞる言の葉

白は染まる、隙間から睨む
綴る形の正誤を問う
綻ぶキャンバスと残骸の海

誰もが願う世界
誰にも望まれない明日
美しいだけの結晶に飽いた舌先
知った顔して噛み砕く

シャンデリアから溢れた炎
やがて灰が降り積もる
差し込む朝日に目を閉じれば

めでたし、めでたし
お帰りはあちら、リンドウの道
一雫の心と青い目を、駄賃に置いてゆきなさい

(魔法)

2/23/2025, 10:36:07 AM