ぬくもり

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よく晴れた日曜日の午後
ひとりの少女が楽器を弾いていた。もう少しで弾き終わる、その時突然音が止まった…さっきまで心地よく響いていた音。こんなにもあっけなく終わるものなのか…そんな思いが心を巡り
彼女は呆然とした。今まで愛していたもの、大切にしていたものとのお別れは突然にやってくる。そのあまりの突然さに心の準備なんてできるわけもなく、そばにあった日の思い出が一瞬にして奪われたような気持ちになった。ペットも楽器も天然石にも、もちろん私たち人間にも必ず終わりの時がくる。その時は悲しみに暮れ
つらく苦しい時間が続いても、いつかはまた笑顔になれる日が来ると思う。それから数年後、彼女はまた新しく迎えた大切なものに命の息を吹き込んでいた。

「失われた響き」

11/29/2025, 10:19:25 AM