渚雅

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"愛してるって何"

そう聞いてきたのは一番の親友だった。

自分という軸を持っていて,相手を許容する余裕もあって 努力家で真面目な。少しだけ強すぎて君なら大丈夫って言われてしまうようなそんな子。

自分が一番好き。と公言してはばからないような裏表のない性格。あなたが笑顔になってくれたら嬉しい。だから,気にしないで なんて手助けしてくれるような優しさのある子。


"それは好きとは違うの?"

まるで子供のように純粋な視線で問いかけてくるその表情は少しだけ悲しげな色をしていたような気がした。まるで大事なものを奪われそうになっている小さな子供みたいに。

彼女は頭がいいから定義だけならずっとよく知っている。それでも感情は字面だけでは理解できないのだともわかっていた。だから教えて欲しいのだとそう言っている。

彼女はとても理性的で悟っていて 助けを求めることが苦手だった。だからいつだって,感情に迷いが出れば私を頼る。そう教えたから。



"相手の為を思って 相手の幸せを願って つまらないことでも向き合える"
"それは,これとは違うの?"

ああ,なんって真面目なのだろう。辞書を引いて小説を読んで詩歌を諳んじても実感なんかできるわけがないのに。

感情を単語に分解して分析したってそこに答えなどないのに。調べて探して器械にかけて それでもわからなくて私の元に来る。


「違わないよ。だから教えて,あなたは私をどう思う?」
"愛してる"

きっと世間はこれを つまらないことだと言うのでしょう。でもこれが私にとっての幸いで紛れもない愛の形だった。

だって,私たちは '相手の為を思って 相手の幸せを願って つまらないことでも向き合える'そんな関係だもの。




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だらけ

人生がどんなに "つまらないことでも" 自分の作品を読んでくれる人がいるなら気分も上々になれる。

だから,ありがとうございます

8/4/2023, 10:32:41 AM