名無し

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踊るように笑って

踊るように泣いて

踊るように怒って

踊るように微笑んで

貴方の一挙手一投足に目が離せないでいた。

親愛なる貴方の舞台が終わるなら、私は絶対スタンディングオベーションで歓声を送ろう。

そう思っていたのに。

静かな病室の中。

無機質なベッドの上に横たわる姿ごと、どこまでも広がる白に溶けてしまったようだ。

踊るように動いていた貴方は、今やその目を開けることもない。

思っていたよりも早く迎えてしまった閉幕。

まだまだクライマックスは訪れていないはずなのに。

こうも、神とは残酷なのか。

誰もいなくなった舞台上、そこに残ったのは誰も照らすことはないスポットライトのみ。

私は、そのまばゆい明かりを黙って見つめていることしかできなかった。

踊るように、貴方と毎日を過ごせたら

それだけでよかったのに。


9/7/2024, 4:10:27 PM