健やかなる時も病める時も。
沢山の幸せを、見送ってきた。
時には、仕事を忘れそうになる程に
涙腺が緩むような
場面に幾つも、立ち合った。
年齢やお立場は関係なく
来られるお客様は皆、幸せを
纏われている。
そんな私は、早々に結婚生活に
幕を下ろしてしまったけれど
子どもたちは、無事に巣立ちを迎え
それなりに社会人として
頑張っている。
そんな中、今日のブライダルの相談は
私の娘とその恋人なのだ。
私の仕事柄なのか『花嫁さん』に
憧れていた、小さな娘の姿が思い出される。
綺麗だねぇと、ドレスを眺めていた
大事な娘が…いま目の前に恋人と頬を
少し赤らめて座って居る。
溢れそうになる、涙を押し殺して
私は、初々しい2人に声を掛けるのだ。
『この度は、おめでとうございます』と。
そうして、最高の式になるよう
全力を尽くそう。
健やかなる時も、病める時も…
2人が末長くお互いを愛せるように。
【お題:夫婦】
11/22/2024, 2:46:49 PM