「君の背中」君の背中は、いつも少し遠い。手を伸ばせば届きそうなのに、指先はほんの少しの空気をつかむだけ。夕暮れの影が長くなるたび、その背中は、まるで別の世界へ続く扉のようで。「待って」と言えたなら、どれだけ楽だろう。言葉にできない想いが、風になって君の背中に触れる。振り向かなくてもいい。ただ、その歩幅のままでいい。君が歩くその道の先に、私もいられたら、それだけでいい。
2/9/2025, 6:26:42 PM