命が燃え尽きるまで(2023.9.14)
その日、その時、あたしは生まれた、
なんにも、なんにもわからないまま、隣を見たら、
あなたが、ぱちぱち、ぱちぱち、激しくまたたいて、
ああ、なんて、なんてキレイなんだろうって、
あたしもつられて、ぱちぱち、ちかちか、またたいて、
そのうち、だんだん、体が重たくなって、
ああ、終わるんだなって思ったけど、だけど、
最後まで、あなたを見てたいなって、思ったから、
あなたが、ひときわ大きくまたたくのを見て、
あたしは消えたの
ー遠き日の線香花火に寄せてー
9/14/2023, 10:12:04 AM