「私の当たり前」
なにを着ようか
なにを食べようか
どこへいこうか
どこへ住もうか
だれとすごそうか
だれとつきあおうか
称賛されようが 軽蔑されようが
息を吸って 吐いて 吸って 吐いて
私は死にむかってすすんでいるだけ
死は美しくもなく 死は特別でもなく
たとえばわたしが 今宵
息をすることを止めたとして
周りの人々がわたしを
英雄視するわけでもなく
残された人々がわたしを
幻想的に神格化するわけでもない
死んだわたしは灰になり
まことに残念ながら
このほしに棲む生き物の栄養となったり
植物を育てるための糧となることすら
叶わない、ただの塵となる。
完全にこのほしの輪からはずれた
ハグレモノ。それがにんげん。
完全にこのほしの愛からはずれた
ハグレモノ。それがにんげん。
こんなゴールが見えているからこそ
わたしはブレずに 今日も生きる。
輪に属していないからこそ
輪を見つめることをえらぶ。
愛されていないからこそ
愛することをえらぶ。
それが私の当たり前
「私の当たり前」
7/9/2023, 11:18:16 AM