海喑

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君はいつもと打って変わってムスッとしていた。
ー寝不足?
私は心配で、何でそんな表情なのか聞こうとするが、君はいつもより怖くて、喋りかけるができなくなって、
行き場を失った手を、気づかれる前にサッと隠した
気まずい雰囲気が、私達の周りをずっと漂っていて、
私は何故か痺れを切らして、
「あのさ、君なんか悪いことでもあったの?」
「そんなことないけど。」
「ならさ、」
と言って、君の顔に手を添えるような感じで、
君の口角をグイッと上げた。
「いつもみたいにさ、スマイルでいて?」
「お、おう…」
少し戸惑った感じで君は言う
君の耳が、何故か赤くなっていることが分かり、
私は泣かせてしまったのではないかと思って、屈んで君の顔を覗く。
そしたら、君はスマイルじゃなくて、デレデレの顔を浮かべていた。
─スマイル─

2/8/2023, 10:30:50 AM