大狗 福徠

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二人だけ秘密

日没をあなたと見る。
朝焼けなのではないのである。
物言わぬあなただから、ここまでついてきてしまった。
考えているのかいないのか、口の半開きな顔である。
鈍く輝きわたる海に煌々と日が帰っていく。
眠るのだな、と思った。
太陽も眠るのだ。
では、あなたは。
横を見る。
力の抜けきって、だらりと垂れた体。
もう閉じられない口、目。
死んでいるあなたである。
目の前には鈍く輝きわたる海である。
もうすぐ私も連れ立とう。
二人の約束なのだから。

5/3/2026, 8:11:03 PM