同じ景色でも、全く違う景色に見えた。
高層マンションの最上階から貴方と二人で見た夜景。あの日は私たちを祝福する灯火のように輝いていた小さな光の粒は、一人で哀しみに昏れる自分を嘲笑っているように思えてきた。
「…寂しいよ……リオ」
口にしたらもう止まらなくて、ボロボロと涙が頬を伝っていく。拭っても拭っても止まらないそれは、買ったばかりの深紅のカーペットに水玉模様を描き出していった。
様々な想像が出来るようあえて細かい設定は付けずに書きました。
リオと呼ばれたあの人と寂しさになく自分。性別も分からないシナリオでこれを読んでくれた皆さんが自由に想像してくれたら嬉しいです
9/19/2023, 1:12:54 AM