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拝啓
春風もやわらぎ、心なしか日差しの温もりに胸ほどける頃となりました。貴方はいかがお過ごしでいらっしゃいますか。

連絡の知らせが届くたび、もしや貴方ではないかとつい急いで確かめてしまうのでございます。違っていた時は少しだけしょんぼりしてしまうのに、貴方のお名前を見つけた途端、すぐに頬が緩んでしまうのですから、われながら単純でございますね。

このようにすぐ言葉を交わせる時代におりますことを、ありがたく思います。もし時代が違っておりましたなら、歌などを詠み交わしておりましたのでしょうか。
けれども私にはそのような才もなく、すぐに貴方に呆れられてしまいそうでございますね。

貴方は言葉を選ばれるのがお上手でいらっしゃいますから、さぞや他の方々からも慕われておいででしょう。
そう思うと、ほんの少しだけ面白くない気持ちになってしまうのです。子供のようでお恥ずかしいのですけれど…どうか今しばらくは、私だけを見つめていてくださいね。

たったひとつの通知でさえ、このように胸が高鳴ってしまうのですもの。われながら、なんとも可愛らしいことでございますね。けれど、この鼓動は未だに静まることを知らず、貴方を思うたびに早まるばかりでございます。

本当は、私からも折々に文を差し上げたいと思っておりますのに、言の葉の綴り方が分からず、つい筆をためらってしまいます。もししばらく便りが届かぬ折には、どうかほんの少しだけお目こぼしくださいませ。

このように胸を騒がせておりますのに、いざお目にかかる折には、どれほど心が乱れてしまうのでしょう。
考えるだけでも可笑しな心地が致します。

またお逢いできる日を、指折り数えてお待ち申し上げております。
敬具

3/19/2026, 11:46:35 AM