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『緋色の研究』


いわゆる純文学みたいなのが好きで、謎解きとか、探偵や刑事。魅力的なキャラクターが活躍する推理小説に、なんとなく苦手意識を持っていた12才のとき。図書室でたまたま手に取った。

はじめて、本を読んで泣いてしまった。
探偵小説でありながら、ひとつの文学作品として、心の底から惹きこまれた。

シリーズものも苦手だったのに、あっという間にシャーロック・ホームズシリーズは読破して、はじめて自分で買ったのもこの本。

あの日読んだときの衝撃と感動は、今も鮮やかに残っている。再び味わえないはじめての感情を追うように、中学、高校、ずっと読み返してきた。

本の数だけ好きはあって、相変わらず本といったら純文学ばかり読んでいるけれど、いつまでも大切な1冊。




6/15/2023, 11:03:07 AM