透明透明だったあの子。透き通っていて、光を反射して、誰もが目を奪われるほど輝いていて。ずっとずっと、愛されていた。けれどある日、少し黒く濁ってしまった。その濁りを見た人は殆ど、あの子を見放していった。少し汚れただけなのに。少し間違えただけなのに。久々に見かけたあの子は、真っ黒く濁りきっていた。輝いていたあの頃とは比べ物にならないほどに。
5/21/2024, 3:03:35 PM