『私はここまで』
呼吸がしづらい。呼吸をする度にお腹の傷が痛む。傷からはとめどなく血が流れ続けていた。
「残念だなぁ、仲間の敵も討てずに死ぬなんて」
男の歩く音がどんどんと近づいてくる。
「何か言い残したいことはあるか?」
その声とともに頭に硬いものが押し付けられる。頭があげられず見えないが、当たってる感触的に銃だろう。
力を振り絞り声を上げる。
「ふ、ふふっ…。わたし、の…こと…バカだと、思って…るんでしょ……。バカなのは……あんたらだよ……」
男はため息をつき「言いたいことはそれだけか」と言う。
途切れ途切れだが、言いたいことは言えた。満足だ。……後はあの子に託そう。私たちの希望に。
私はゆっくり目を閉じ、来る衝撃に息を止めた。
【バカみたい】
3/22/2026, 4:13:49 PM