花の香りと共に。
何を添えよう?
最初にそう考えてしまった。
悪い方に綺麗な方に捉えてしまう癖だ。
僕なら何を添えるかな。
……僕かな。
イメージは墓だ。
誰かの悔しみや悲しみも、
花の香りと共に
僕がそこにいれば
消えるかなと思った。
傲慢で浅はかだ。惨めに思えてくる。
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なんか思ったこと書き出そうかな。
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4月2日。めでたい日。なのに君は亡くなった。
盛り上がる昼下がり墓の前で立ち尽くしている。
君の好物でも捧げようか。それとも……
ふと目をやると近くにラベンダーがあった。
ラベンダー畑だ。そんなのあったのかと近寄ると
君がいた。
紛れもない君だ。
君は楽しそうにラベンダーの匂いを嗅いでいる。
駆け寄ろうとすると墓に足を引っ掛け、盛大に転んでしまった。そのとき、急に風が吹きラベンダーが揺れる。
とても。それが君が笑っているように見えた。
忘れられず君の墓にラベンダーを添えた。
花のいい香りがした。
でもそれだけじゃ味気ない。共に何を添えよう?
……これでいいかな。1人は寂しい。
僕は君に会いに行った。
【花の香りと共に、僕もそこへ。】
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3/16/2025, 10:34:30 AM