日々家

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日の出

 意識がゆっくりと浮かび上がり目を開くと、カーテンの隙間から日の光が差し込み始めたのに気が付く。床を照らすそれに誘われるように布団から出ると体中が一瞬で冷たさに覆われて、すぐさま布団に戻りたくなったが、私は手を伸ばしてカーテンを少し開けた。見慣れたはずの町が光に包まれ、少しだけ美しいと感じている自分がいるのに気が付き、なぜだが泣き出しそうになった。
 新しい年を迎える度に、感情が薄れていく気がして怖かった。このまま私は消えてしまいそうで、だからこそ、日常の一コマに心が動いた事に安心したのだ。
 ――私はまだ、生きていた。

日々家

1/3/2026, 11:39:55 AM