残業終わり
すっかり暗くなって
街灯の明かりなしじゃ歩けないくらい
暗い道で猫の声が聞こえた。
スマホのライトで辺りを探して見ると
ダンボールに入っている猫がいた。
捨てられているみたいだった。
家ペット禁止だったっけ?
なんて考えながら
子猫に手を伸ばす。
細い体で言い方は悪いけど
皮を被った骸骨のようだった。
そう思っていたら空から水が降ってきた。
慌てて私はその子猫を抱いたまま
屋根のある店で雨宿りをした。
空模様からすると雨はしばらく止まないみたいだ。
勢いで抱えてきたけどこの子どうしよう。
しばらくやまない雨と子猫を見て
頭を働かせた。
─────『空模様』
8/19/2023, 9:39:46 PM