奏桜希夜

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 「ねぇ、うちらいつまで一緒にいられるかな?」

突然口を開いた彼女の言葉に呆然とした。

「……ずっと俺は君と一緒にいると思ってるけど」

なんとか頭を回転させて答えた言葉に彼女は苦笑する。
なにかしてしまっただろうか?
彼女がこれから口を開く言葉に恐怖を抱いた。

「俺と分かれたいって遠回しに言ってる…?」

おそるおそる聞くと彼女は猫のような目を大きく見開いた。

「そんなわけなくない?うちらめっちゃラブラブだし」

出てきた言葉に首をひねる。

「その自覚があるのになんで、いつまで一緒にいれる…なんて言うの?」

「だって……不安になっちゃったんだもん」

少しすねたように目線を外す彼女に驚く。可愛いという感情を隠しながら口を開く。

「俺は君しか見てないのに?何を不安に思うの?」

彼女は目を丸くさせ頬を緩めた。

「心底不思議そうに聞かないでよ。君はかっこいいからいつもうちは可愛い子に目を光らせてるんだよ?」

初めて知る事実に驚きながらもヤキモチを焼いてる彼女の愛らしさに口が緩んでしまう。

「どんなに可愛いと言われる人がいてもきっと俺は1年後も10年後も君が1番だと思うけど」

彼女が頬を赤く染めた。

「じゃあ君はうちとずっと一緒にいてくれるってことだよね?」

「うん。まだ学生だから確実に予約はできないけど、君以外といる未来が想像できない」

そんな会話を教室でしていた彼らは知らない。
これがクラスメイトにより撮影されており、10年後と結婚式で流されることを。

後に彼らのクラスメイトはこう語った。

「あの二人は学生のくせに熟年夫婦のようなカップルだった」

「なぜ結婚していないのかと不思議に思っていた。」


#これからも ずっと

4/8/2024, 11:48:54 AM