窓を叩く激雨が渋る背を追い立てるように
とめどなく空は塗り変わって行く
花冷えの夜、止まり木を見つけて
震える体と苛立ちを抱えて眠る雛
希望は奈落の底にあるだろう
撃ち落とされるか焼かれるか
暗闇に身を投じる覚悟なくば
空への飛翔など絵空事
地を這い腐るも自由だが
土草に爪弾かれても囀ることなかれ
やがて大海へ至る一滴
頬を伝う雫が旋毛の高さを越える頃
それでも実りが約束される日は終ぞ訪れず
けれど徒花には徒花の生き様があるだろう
形なくば己を粘土とせよ
あるいは、木でも紙でも構わないが
所詮、脆弱な翼なら
柔らかい内に捏ねて削って付け足して
歪な航路を拓いて渡れ
震える夜に終わりがなくとも
歪な血路が花道となるように
(夢へ!)
4/10/2025, 11:17:11 AM