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【君の背中】

私が恋した男の子は、13歳の時にこの世を去りました。
いきなり過ぎた出来事で、初めは名前が聞こえませんでした。

「残念なお知らせです。先週--~--さんがこの世を―…」

本当にその名前の所だけが聞こえなかったのです。

小学生の頃、私はいつ間にか好きになってあなたをずっと見ていました。
私は恥ずかしがり屋で、告白なんて出来ませんでした。
2人きりの時間なんて沢山あったのにも関わらず。

勇気が出てからでいいよね?
そんな甘い考えは駄目だったのです。

こんな事になるのだったら、私が預けられる人になれれば良かったのに――

立ち直るには3年が必要でした。
そして又、私は恋をしました。

けれど、又私は見ています。
君の背中を見ていることしか出来ないのです。
私なんかよりもいい人がきっと居ると、傍にいることしか出来ずにいるのです。

また私が後悔しないうちに、その背中を誰かに預けてやってください。

2/9/2025, 3:36:26 PM