とある恋人たちの日常。

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 私には希望が無くて、何も出来ない自分が嫌で、私は逃げた。
 
 初めてたどり着いた場所には真っ白なキャンバスのようで、何も描かれていない。
 
 何も出来なかった。
 必要とされなかった。
 それが悲しくて、悔しくて。人見知りで、泣き虫の自分から抜け出したくて新天地を目指したの。
 
 ここでどんな未来が待っているか分からない。
 
 ひとりぼっちで、ずっと必要とされていなかったから、私はここで大切な人に出会いたい。そんな夢を持っていた。
 
 大切な人に出会って、愛されたい。
 でもそれ以上に、私だってその人を大切にしたい。
 
 顔を上げると、同じように新天地を目指した人達が集まっていた。
 
 さあ、行こう。
 ここで、希望を描くんだ!
 
 
 
おわり
 
 
 
三五八、夢を描け

5/9/2025, 12:36:25 PM