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春なのに毛穴という毛穴から何もかもが溶けだしてしまうほど暑い日。
「なぁ、だめ?俺じゃダメ?」
『だから、ダメではないけど嫌だ。』
「なんでよ。」
今私は告白されていた。
『…伯とは友達でいたいから。』
「……。」
「俺の何がダメなの?」
「俺、友達としてしか見られてないのか?」
「ダメなところ全部治す。」
「だから頼むよ。」
『無理。』
「なぁぁぁぁんでだよぉおぉ!」
『……』
『そういう所嫌い。』
「え?」
『え?じゃない。そういう所嫌いなの。』
「な、治す!治すから!」
『だめ。』
「悲しッ」

そのまま解散し家へ帰る。帰り道には小さな駄菓子屋がある。いつも寄っていく。

「おかえり。りおちゃん。」
『ただいま。』
優しいおばあちゃんがいつもおかえりと言ってくれる。
伯のことは私は好きだ。でも、友達という関係から外れるともっと気を使わなければならなくなってしまう気がする。
本当は好きと言いたい。でも言えない。
弱虫じゃん?

5/19/2024, 5:31:12 AM