入木

Open App

吐き気を伴う二日酔いの朝は、
この世を呪うに相応しい朝だ。

責め立てるように鳴るアラームは、
頭痛の脈とよく似ていて、
酷く不愉快に思えた。

背広を着ながら思う、
君が望んだ明日なんてこんなもんだったよ、

こんな毎日がずっと続くだけだよ。
働いて、酒を呑んで、倒れる様に眠るだけ。
そんなのが終わるまで続くだけ。
そんなものだったよ。

続くのは終わらせられないからでしかなくて、
そこに私の意志はなくて、
ただ漠然と流れて行くだけだったんだよ。

けど、それを続けるよ。
君の望んでたやり方ではなかっただろうけど。
ただ、それを続けるよ。

それが君の祈りだったから。
君の最後の祈りだったから。

ただ続けるよ、終わるまでは。

#大好きな君に

3/4/2023, 1:20:05 PM