君に会いたくて
近づけば近づく程、遠ざかるその右腕が翼に見えた。
その翼は、触れると折れてしまいそうな程、
脆かった。
君の涙が風に流れて僕の心に触れる。
君が飛べないから、僕がこの群青を飛ぶ。
一刻も早く君に会いに向かいたい。
けれど、君は僕を遠ざけてしまう。
遠ざかる度近づきたい。
君は「綺麗な貴方には、汚い私なんか似合わない」なんて言うけれど、汚いのは僕の方かもしれない。
君に会いに行ったのは、君を思っていたからなんかじゃない。最期に見つめるのは、僕であって欲しかっただけ。
そんな身勝手な僕は汚い。
君が朽ちるその時まで僕は君に会いに行く。
僕に近づいてくれるその時まで。
#34
1/19/2026, 3:36:41 PM