宮平和実

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「1つだけ」

 私が生きているこの世界には、一つだけ願いが叶うという伝説がある。
私の恋人の彼は、事故にあい、意識不明で現在、病院にいる。
私は神に願った。
「お願い。私はどうなってもいいから、彼だけは助けて」
夜空に向かって願うと、
「それがお前の願いか」と声がした。
目を開けると、神がいた。
「そうだよ」
「わかった。彼を助けよう」
 後日、意識不明だった彼は、病室で目を覚ました。
「目を覚ましてくれて、良かった」
私は、泣きながらそう言うと彼は、ただ、私の頭を撫でた。
神に願った事が叶った瞬間だった。






4/3/2024, 11:45:15 AM