猫とモカチーノ

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友情は、人間同士じゃなくても成立するのだろうか。

「ニャー」

「よしよ〜し!今日も可愛いねぇ〜!!」

「ゴロゴロ」

私は平凡な社会人2年目の女。

毎日のように働いて、こうして近所の野良猫に構ってもらうのが最近の日課だ。

飲み会に誘ってくれるような仲の友達はいないし、上京したのもあって気軽に遊べる友達もいない。

そんな心の寂しさを埋めてくれる猫のことを、私は友達のように大切に思っているのだけれど、猫はどうなんだろう。

「今日は奮発しちゃいました!」

そう言ってチュールを差し出すと、猫が目の色を変えて「ニャーニャー」と鳴き出す。

猫の言葉は分からないけど、これは多分「早くくれ!!」と言っているに違いない。

「よく食べるねぇ〜。たんとお食べ!」

「ニャー!」

一度おやつを与えるようになってしまったら、もうおやつなしでは構ってもらえなくなるんじゃないかと怖くて、少ない給料からおやつを買い続けている。

これは果たして友情なのか疑問だが、猫と打ち解けられたし、今じゃ私の顔を見るなり擦り寄ってくるくらいには仲良しなので、友情と思うことにしよう。

猫が友達でもいいじゃないか、幸せだもの!


お題『友情』

7/24/2024, 11:48:17 PM