泣き笑いの顔で、でもこちらに向いた視線は真剣で。
それでいて優しく声をかけてくるから戸惑った。
何もかもちぐはぐ。だから目が離せなかった。
色変わりする最中のアジサイのように見えたんだと、初対面の印象を伝えられたのは何年も経ってからだった。
何、それは褒めの領域?と君は曖昧に笑った。
褒めようとしたわけじゃなくて、ただ、僕にとって君はずっとあの花のような存在だった。それを伝えておきたかっただけなんだ。
笑う、花のような君に。
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あじさい
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所感:
空色のアジサイが好きです。
6/14/2023, 12:21:30 PM