「もう終わりにしたい。」
貴方にそう言われた時、何かが崩れる音を確かに聞いた。私という存在が不安定になるのを感じた。
でも、そんなこと貴方に悟られたくない。だから私は眉を下げて、笑いながら「わかった。」この一言だけ伝えた。
本当は泣きわめいて縋りつきたい。「終わりだなんて言わないで」って言って貴方を困らせたい。
でも、そうしないのはこれが本気の恋だったから。
貴方には綺麗な私を見ていて欲しいから。
その代わり、何年か先の未来で「そういえばこんな恋人が昔いたな」って。「いい女だったな」って。少しだけ私のこと、思い出してね。
9/12/2024, 3:37:42 PM