かおる

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最悪


私は30代の働く女 独身
仕事柄なかなか出逢いがないので
マッチングアプリを使って
出逢いを探している

数ヶ月前から良く話すようになった男性がいて
話も面白いし、気が合いそうな感じ
その男性と会うことになった
俗にいう、デートである
行き先は海沿いの街
お昼頃に着く予定だったので
海鮮丼を食べたいなーと密かに楽しみにしていた
それと、その街には人気のスイーツ店もあるというので
前もって行きたいと相手には伝えていた

当日、待ち合わせ場所に男性の車がやってくる
私、『こんにちは』と笑顔で挨拶をして
車に乗り込む
目的地までは高速を使っても一時間ほどかかる
私はうっかりしていた
飲み物を用意していなかったのである
それで『あのー途中でコンビニ寄ってくれませんか?飲み物買うの忘れて…お茶とか飲みますよね?』
そう言うと相手の男性は
『あ、私は水筒にお茶を入れて持ってきたので大丈夫ですよ』
えっ?いやまあ、そういう人もいるか…
それに初めて会った人だし無理に言うのも申し訳ないので
そのまま我慢した

そうこうして目的地に到着
まずは喉を潤して…と

市場が並ぶ店先を歩いてると試食もできる店を発見
少し食べてはその美味しさに感動していた
男性が離れたところから私を呼ぶ
近づいてみると
『これ食べてごらんよ、美味しいわー』
そう言って手にどっさりと盛られた海の幸
これを何度か繰り返す男性

そして『じゃあ、いっぱい食べたし
スイーツ屋さんに行こうか』
ですって!
え、これで終わり?これが昼食?海鮮丼は?
胸の中はモヤモヤしていた

でもスイーツ屋さんに行けば気持ちもあらたに
美味しいケーキにありつける
そのスイーツ屋さんで一番人気のケーキセットを頼んで、二人で食べた。
うわさ通り美味しい
お会計になって、その男性は言うのよ
『ここは君が行きたいって言ったんだから、君が払ってね』
ま、確かに私が言ったんだし!
ああ、そうですよね!払いますよ!
半ばイライラしていた

帰り、待ち合わせた場所で降ろしてもらう予定でいた私に、男性が言う

『ガソリン代が○○円かかって、高速は○○円かかったから半分の○○円払ってね』


一万円札を投げつけて私は家路に着いた




6/6/2024, 12:42:50 PM