「よぉ。相棒、性懲りも無くまた来たなァ。」
そう言って気だるげに出迎えてくれたのは†13†(サーティーン)だ。彼はいつもなんだかんだ言いながら出迎えてくれる私の良きパートナー。
「今日からシーズンだね。銅アイコン目指して頑張ろう。相棒。」
「おう。今回こそは取るんだもんな?」
彼の問いに頷き同意する。しかし最近実の所、無理なんじゃないかという思考が脳裏にチラつく。
惜しい所まで行くのだ。あと数十位上ならば貰えるだろうと言うところまで。それが最初のうちならば、「あともうちょっとだ。頑張ろう。」とやる気も出るのだがそれが続くと「無理なんじゃないか。」と心が折れてしまいそうになる。それでも頑張って、頑張って前回ギリギリ滑り込めたは良いが、不具合の処理で順位が下がってしまった。13とやけ酒をした記憶がまだ新しい。
バトルアリーナへ行く途中ふと13が足を止めて振り返った。私は暗くなる気持ちを抑えて笑う。
「どうしたの13。スタートダッシュ切らないと。」
「無理して行く必要ないんじゃねェの?」
痛い発言だった。無理をしている自覚は少しだけある。どう返答しようか悩んでいると次の言葉が投げかけられる。
【未完成(誰もがみんな)】
2/10/2023, 3:40:59 PM